Plan
平面図
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建て替えで新築した住まいの設計です。計画にあたって意識したのは、クライアントのご両親が住んでいる北側敷地との関係でした。ただ独立した家をもう一軒建てるだけではなく、やはりうまく空間を連携させていきたい。そこで建物の真ん中を切り通し、そのトンネル(=隧道)によって、アプローチとなる南側から建物の向こうの北側までを繋げていく住まいを計画しました。
切り通した〈隧道〉状の空間は、印象的な大雪山のナラ材に囲まれた間口4m/高さ2.6m/奥行6.4mのリビング・ダイニングルームとなっています。外部の庇や縁側、テラスにも屋内の仕上げを連続させ、「建築に開けた穴」のようなデザインを強調しました。夜には南側と北側に平行に配置された窓が合わせ鏡のようになって、大雪山のナラ材や斜めに切れ込んだ照明を映しこみ、〈隧道〉が無限に続いていくように感じられる仕掛けです。
父が老朽化した実家を取り壊し北隣の家屋を購入し移り住む事となり、実家の土地が空き地となるタイミングでseki.desingnさんに依頼させて頂きました。石さんは私の大学の先輩で、学生時代は多くの時間を共に過ごし大変お世話になった間柄です。私自身は家業を継ぐ事となり別の道へと進みましたが、20年以上前に無邪気に交わした「家を建てるなら石さんにお願いします。」という約束を叶える事が出来ました。
依頼の決め手は、学生時代からのお付き合い、また建築家になられてからの実績において、石さんのセンスを信頼している事、また私自身のセンスや性格をよく知っておられる事などが、素敵な空間で人生を過ごしたいという願望を安心して任せらると感じていたからでしょう。
実際の打ち合わせにおいても、デザイン性と実用性、予算や立地の周辺環境、私自身の立場や環境など、様々な面で後悔しないような後押しを頂いたり、ことらの要望をデザインに吸収して下さいました。様々な願望と、様々な制約。夢と現実の狭間で、本当に沢山の事を叶えて頂いた空間となり感謝しております。
住み始めてまだ一か月程ですが、我が家はお気に入りの空間が万点です!列挙しだすときりがないのですが、特に気に入っているのがリビング。平米でいうと広くはないのですが、南北ともに庭に面しており、空間として連続的なデザインで仕上げて頂いたのでとても広々と感じて過ごせます。庭は南北で、景観を重視したものと、活用を重視したものと分けて頂いたのですが、草木の育成を見守ったり、家族や友人たちとBBQなどしたり、どちらも今後が楽しみでなりません。
建築家の方々は、デザインや実用性、コスト調整など様々なスキルをどれ程備えられているかが「腕」となると思います。その為に施主との対話が重要なのでしょう。seki.designさんは、制約と願望の狭間での迷いを、子気味の良い確信をもった後押しで、私たち家族の「最適解」に導いて下さいました。人生と共に過ごす素敵な空間を一緒に創って頂きありがとうございました。
石さんは主人の学生時代の先輩で、かねてより「家を建てるなら石さんに設計してもらいたい!」という主人の希望がありお願いすることになりました。
石さんのセンスの良さはもちろんですが、私がさすがだなと思ったのは、石さんの細やかな気遣いとフットワークの軽さでした。決して近くはない我が家に何かある度にすぐ駆けつけていただき、的確に対処してくれました。
また、始めてのことばかりて悩むことの多い私たちと納得がいくまで一緒に考えくれ、時には「こっちだよ」と背中を押してくれました。
長く住む家となれば小さなことでも気になりますが、石さんのようにどんな事にも耳を傾けてくれる設計士さんなら安心かと思います。
施工 | 株式会社須々木工務店 |
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所在地 | 姫路市 |
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用途 | 専用住宅 |
家族構成 | 夫婦+子供2人 |
竣工年 | 2021 |
構造 | 木造/地上2階 |
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敷地面積 | 80坪 |
延床面積 | 47.6坪 |
総工費 | 3800万円(税込) |