リノベーションをされる際に注目すべき遮音等級。
自分の好みの床材とマンションのラインを合わせることが必要になります。
今回は、リノベーションで注意すべきLL-45についてと、LL-45のマンションで無垢のフローリングを使う方法についてご紹介します。
マンションのリノベーションをご検討で、無垢のフローリングにしたいとお考えの方必見です。
□リノベーションで注意すべきLL-45とは
LL-45とは、コインやスプーンなどを落とした時に発生する、軽くて硬い音である軽量床衝撃音のレベルが45であることを示します。
遮音等級というレベルは数が小さければ小さいほど、遮音性能がいいです。
ほとんどのマンションではLL-45が要求されます。
そのため、LL-45というラインを超えなければなりません。
□LL-45マンションで無垢のフローリングを使うには
無垢のフローリングには遮音性能がついていないことが多く、そのままではLL-45というラインを満たせません。
そのため、無垢のフローリングにしたい場合は工夫が必要です。
*フローリングの下に防音マットを敷く
この工法は、フローリングとコンクリートスラブの間に直接防音マットを敷くことで防音効果をもたらす方法です。
防音シートは遮音材と吸音材を合わせて作っているため遮音効果があります。
*二重床にする
マンションで二重床にする場合は、「乾式二重床」と呼ばれる、防振ゴムのついた支持脚によって床パネルを支える構造を用います。
二重床は、床を上げ二重にするため、ものを落とした時に起こってしまう衝撃音を低減させられる工法です。
この工法は、防音性が高まるだけでなく、保温性に優れていたり、床下に電気配線や給水管、ガス管を通せるというメリットもあります。
デメリットは、費用がかさむことと、工期が伸びることがかかること、床が上がるため天井が低く感じられたり、重い家具を置くと床が傾いてしまうことです。
*遮音性能付き無垢フローリングを使用する
以前は無垢フローリングに遮音機能がついたものがありませんでしたが、近年は、遮音性能がついた無垢フローリングが登場しています。
遮音性能付き無垢フローリングは、無垢フローリングの裏面に直接防音材が貼り付けられているものです。
防音の為の作業が必要なく、そのまま直貼りできるため、工期を短く、人件費を少なくできます。
□まとめ
今回は、リノベーションで注意すべきLL-45についてと、LL-45のマンションで無垢のフローリングを使う方法についてご紹介しました。
遮音性能が低い無垢のフローリングですが、二重床や防音マットを用いることでLL-45のラインまで持っていけます。
マンションだから無垢のフローリングにできないということはありません。
一度これらの工法をご検討の上、ご自身の好みの床材を選ばれることをおすすめします。
投稿者プロフィール
- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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