
マンションに住む上で気になるのが、階下への騒音問題ですよね。
特に、小さなお子様がいるご家庭や、ペットを飼っているご家庭では、日常生活での音が階下に伝わってしまうことを心配される方も多いのではないでしょうか。
この記事では、マンションの床の遮音性と遮音対策について解説します。
□マンションの床の遮音性とは?
マンションの床の遮音性は、どれだけ音が階下に伝わりにくいかを表す指標です。
遮音性能を表す数値として、一般的に「L値」が使われます。
L値は、数字が小さいほど遮音性能が高く、マンションではL45以下の遮音性能が求められることが多いです。
例えば、L45の床材は、L50の床材よりも音が伝わりにくいため、より静かな環境を実現できます。
1: L値の種類
L値には、「LL値」と「LH値」の2種類があります。
LL値は、イスの移動音や食器の落下音など、高い音がどれくらい遮音できるかを表す数値です。
一方、LH値は、歩行音や人が跳ねた時のドスンとした音など、重い音がどれくらい遮音できるかを表す数値です。
2: マンションの床遮音基準
マンションの床遮音基準は、マンションの構造や床材の種類によって異なります。
しかし、一般的な基準として、LL値は45以下、LH値は55以下が求められることが多いです。
これらの基準を満たすことで、階下への騒音を抑制し、快適な住環境を実現することができます。
□マンションの床の遮音対策
マンションの床の遮音対策には、様々な方法があります。
ここでは、代表的な方法とそのメリット・デメリットについて解説していきます。
1: 防音フローリング
防音フローリングは、遮音性能の高い床材です。
遮音等級の高いフローリングを選ぶことで、階下への騒音を効果的に抑制することができます。
防音フローリングは、一般的なフローリングに比べて価格が高めですが、遮音性能が高いので、長期的に快適な住環境を実現したい方におすすめです。
2: カーペットやマット
カーペットやマットは、防音フローリングに比べて手軽に設置できる遮音対策です。
カーペットやマットは、音を吸収する効果があり、特に軽量床衝撃音(イスの移動音や食器の落下音など)の軽減に効果を発揮します。
ただし、カーペットやマットは、防音フローリングほど遮音性能が高くありません。
また、定期的な掃除が必要になる点も注意が必要です。
3: その他の対策
遮音対策には、上記以外にも様々な方法があります。
例えば、床下に防音材を敷く、壁や天井に吸音材を取り付けるなどの対策も効果的です。
これらの対策を組み合わせることで、より効果的に遮音性を向上させることができます。
□まとめ
マンションの床の遮音性について解説しました。
遮音等級「L値」を理解することで、マンションの床の遮音性能を把握することができます。
また、防音フローリング、カーペットやマットなど、様々な遮音対策方法があります。
それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、部屋の状況に最適な対策方法を選択することで、快適なマンションライフを実現しましょう。
投稿者プロフィール

- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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