家を建てる上では、生活空間の快適性を追求したり、お年寄りや障害のある方が困らない様に段差を設けないで建てる工法が一般的です。
現代社会はストレスフリー住宅が流行しており、家族に優しい家づくりをコンセプトにする住宅メーカーがあるほどです。
しかし、段差を敢えて生活空間に導入することで、そのメリットを享受することができる場合もあます。最近では、無理してでも段差を取り入れて家を設計される方も増えているのはご存じですか?
その理由としては、素材の持つ良さを最大限活用することができたり、殺風景な空間をユニークな感じにすることができて、段差が暮らす上でのアクセント的な働きをしてくれるからです。
なので、現在は徐々に段差を設けることを見直される動きもあります。
まず段差を取り入れた場合のメリットには、屋根が高くなるため、部屋全体が広く感じることができるというものがあります。
例えばリビングに一段低い座敷ようなスペースを設ければ、そこから見た天井は一段高く見えますよね。
部屋が広く感じられると照明や陽射しが届きやすくなり、明るく感じられるようになります。
また収納できる箪笥などを沢山、設置することも可能です。ちょっとした小上がりの下に収納種ペースを設けたりすれば、独自の生活空間を演出することができますよね。
次に段差を利用して部屋を分ければ、仕切りを減らすことができる点があります。
敢えてドアや障子、ふすまなどで仕切りを施さなくても、構造上の仕切りとなるため、自然な形になります。
これは段差が生活の不便さになる障害の役割を持っている点を、逆手に利用した方法です。
部屋の空間を分ける上では、仕切りを設ける必要性がありますが、その仕切り自体を設けなくても、段差が邪魔することで仕切りの役割を果たしてくれます。
例えばリビングやダイニングキッチンなどの部屋を分けることができれば、生活の質の向上をもたらすことにもなります。
他にも遊び心あふれる家になるため、子供のいる家庭では、遊べる空間の演出としても段差を多彩に利用することもできます。
子供がいる家庭では、段差を利用することでアスレチック設備のように遊べます。雨の日で外に出られなくても、家の中で十分に遊ばせることができます。
子育て世代には意外と重宝される構造なんですね。
それだけでなく、段差を利用することで足腰を鍛えたり、段差を活用してトレーニングを行うこともできます。
特にお年寄りは、足腰が弱まってしまう可能性がありますが、敢えて段差を設けることで足腰を鍛えることにも繋がり、健康的に暮らすことも可能です。
いかがでしたか?
家に段差を設ける意外なメリット、ぜひ覚えて、快適なおうちライフの演出にご活用ください。
投稿者プロフィール
- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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