皆さんは部屋の方向について意識したことはありますか?一般的には南向きの部屋が1番良いとされていますが、果たして本当にそうなのでしょうか?ほかの方向を向いた部屋がすべて劣っているのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。他の方角を向いた部屋もその向きに応じた良さを持っています。
もちろんよくないところもありますが、それはどの方角にも言えることです。今回からの記事では、東西南北の順にメリット・デメリットをあげていき、皆さんにそれぞれの特徴を理解していただこうと思います。
まず部屋の方向の定義ですが、ベランダ・バルコニーのある方角で、なければ1番大きな窓のある方角とします。
この部屋の向きによって何が変わるのでしょか。実は様々な違いが生まれるのですが、すべての違いは光の入り方に起因します。以降、光の入り方に着目してそれぞれの違いを書いていきます。
今回は、東向きの部屋のメリット・デメリットについてご紹介します。
東向きの家は、朝日が入ってくるのが特徴ですよね。
*メリット
何と言っても朝日の恩恵を受けられることです。この恩恵を受けることができるのは東向きの部屋だけです。朝日がもたらすものは、気持ちの良い目覚めです。
朝日は脳内のセロトニンという物質を活性化させ、目覚めを良くしてくれるのです。セロトニンは脳内神経伝達物質の1つで、精神の安定に深く関わっているのです。日光はそれを刺激してくれます。
逆に日光を浴びないと、セロトニンの分泌が減るためおのずと不安感やうつな気分が高まってしまいます。また、脳が目覚めていないので、学業やお仕事、家事などの生産性が低くなってしまいます。
また、朝はまださほど気温が上がっていないため、それほど暑くならず快適な温度で過ごすことができ、洗濯物もよく乾きます。
*デメリット
デメリットは午前中しか日光が入ってこない点です。午後になると光が外から入ってこなくなるので部屋全体が薄暗くなってしまいます。
その上、照明をつける時間が長くなってしまい電気代がかさむなどのデメリットも発生してしまいます。
また、夏場はまだ良いのですが、冬場は特に寒く感じることがあります。メリットと照らし合わせてみると、東向きの家は夏場に強く、冬場に弱いと言えるようです。
いかがでしょうか。東向きの家は夏場において力を発揮することがわかりました。今回の記事では東向きの家について書きましたが、次回は残りの方角について書いていきます。
投稿者プロフィール
- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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