
マンションで無垢のフローリングを選ぶ理由は、その美しさや快適な歩行感にありますが、マンションのフロアに無垢材を導入する場合、床構造と遮音性能の理解が必要です。
無垢フローリングは、その質感と独特の足ざわりで多くの住宅で採用されていますが、マンション特有の課題も存在します。
この記事ではそんな無垢フローリングをマンションに導入したい方向けに手順を解説していきます。
□マンションの床構造と無垢フローリングの適合性
マンションの床構造には、「置床」と「直床」の2つのタイプがあります。
1:「置床」(おきゆか)
「置床」は二重床構造とも呼ばれ、その特徴は床下に空間を持つことです。
合板フローリングの下にさらに合板を敷くことで、遮音性が向上し、しっかりとした歩行感を提供します。
2:「直床」(じかゆか)
「直床」は、コンクリートの上に直接遮音材を含んだフローリングを貼る工法で、歩行時に少し柔らかい感触が特徴です。
遮音性能は合板に付属のスポンジに依存しますが、比較的に遮音性は低めです。
*選択するポイント
無垢のフローリングをマンションに導入する際は、床構造に合わせて選ぶ必要があります。
「置床」を利用しているマンションの場合、無垢材の厚みや重さが床構造に与える影響を考慮し、適切な製品選びが求められます。
□マンションで無垢の木のフローリングを使う方法
無垢フローリングの導入方法には大きく分けて2つあります。
それぞれの方法は、コストと歩行感の違いがあります。
1:遮音マットの使用
遮音マットと合板の上に無垢のフローリングを設置する方法です。
この方法では、遮音マットがフローリングの下に敷かれることで、床騒音を抑えつつ、無垢材の美しさを活かせます。
2:二重床構造の利用
二重床構造を用いることで、より高い遮音性能と安定した歩行感を得られます。
二重床は特に、新築や大規模リノベーションの際に採用されることが多いです。
*コスト面での考慮
無垢のフローリングは一般的な合板フローリングと比較して高価です。
特に、二重床構造を選ぶ場合は、その構造のために追加のコストが発生します。
購入前には、リノベーションの全体コストを見積もることが重要です。
□まとめ
マンションで無垢のフローリングを使用する際は、その美観と機能性を最大限に享受するために、床構造と適切な施工方法を選ぶことがカギとなります。
二重床構造を利用する方法は、コストは高くなりますが、遮音性と耐久性が向上するため、長期的な住まいづくりを考える方には適しています。
一方、遮音マットを使用する方法は、比較的簡単に施工できるため、リフォーム時の選択肢としても優れています。
どちらの方法も、マンションの特性と生活スタイルに合わせて選ぶことで、居心地の良い空間を作り出せます。
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投稿者プロフィール

- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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