戸建て住宅の設計にかかる費用は、一見単純なようでありながら、多くの要素によって左右されます。
今回はその内訳と重要なポイントをご紹介します。
戸建住宅を検討している方は、設計料についてもわかりやすく解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
□設計料とは?
戸建ての設計料には、主に「設計料」と「監理料」の二つがあります。
これらは住宅を建てる際に不可欠なコストで、どちらも専門的な知識を要するため、それ相応の料金が発生します。
*設計料の内訳
1:顧客との打ち合わせ
最初に顧客の要望や条件を聞き取ります。
これによって全体の設計方向性が決まります。
2:役所との打ち合わせ
建築確認申請に必要な事項について、役所との間で詳細な打ち合わせを行います。
3:設計図面作成
設計方針に基づき、具体的な設計図面を作成します。
これには多大な労力と時間が必要です。
*監理料とその役割
監理料は、工事が設計図通りに進むよう、現場を管理監督するための費用です。
具体的には以下の業務が含まれます。
1:見積もり内容の確認
施工会社が提出する見積もりを精査し、設計図書に基づいて適切か評価します。
2:施工会社の選定
設計に見合った技術を持つ施工会社を選定し、発注を行います。
3:工事進行の管理
工事が計画通り進行しているかを常にチェックし、問題があれば適宜指導します。
□設計料の相場
設計料の相場については、総工事費の約2%から20%の範囲で大きく異なることが一般的です。
この幅広い範囲は、依頼先の会社の種類によって左右されます。
具体的には、ハウスメーカーや工務店の場合、設計料は総工事費の2%から5%の間で設定されることが多く、これには住宅新築の設計料を無料にすることも含まれる場合があります。
このように設計料が低めに設定されるのは、ハウスメーカーや工務店が設計よりも建築を主な収入源としているためであり、社内に一級・二級建築士が在籍していることから、設計業務を外部に委託するコストを抑えられるからです。
一方で、専門の設計事務所では設計料が総工事費の10%から20%と設定されています。
これは設計事務所が設計業務に特化しており、顧客の具体的な要望に応じたカスタマイズを行うため高額になることが理由です。
たとえば、3,000万円の注文住宅を新築する際には、その中に300万円から600万円の設計料が含まれることがあります。
また、床面積あたりで見ると、設計料の相場は1平方メートルあたり3万円から4万円となっており、建築主の更なる希望に応じて標準業務以外の付加的な業務が必要になる場合、オプションとして追加料金が発生することもあります。
□まとめ
戸建て住宅の設計料は、ただ単に図面を描くだけではなく、多岐にわたる専門知識と経験を必要とします。
そのため、適正な設計料を支払って質の高いサービスを受けることが重要です。
設計料が高ければ高いほど良い設計が得られるとは限りませんが、安すぎる場合はその質を疑うべきです。
適切な設計事務所選びには、事前のリサーチが不可欠といえるでしょう。