「高断熱高気密住宅」という言葉を聞いたことがありますか。
一般的な住宅の断熱と言うと、断熱材を入れることがほとんどですが、
実は、熱が逃げていく場所というのは、壁そのものではなく、開口部からの放出が多いのです。
玄関ドアや窓のように、外気と直接接する部分から多くの熱が失われてしまっているので、床や壁などにどれだけ断熱材を入れても冷暖房効率が悪くなってしまいます。
そんな悩みを解消するのが、高断熱、高気密の住宅というものとなっています。
今回はこの高断熱、高気密の住宅についてご紹介します。
まず、高断熱の住宅というのは、断熱材を壁などに付けたり、外側から覆うことで、家の中と外の環境を分け、熱が伝わるのを少なくすることです。
一方、高気密というのは、家の隙間を出来るだけなくすことで、家の中と外の空気のかかわりを断ち切ることを意味します。
そして、高断熱、高気密住宅でどのようなメリットがあるのかというと、一つ目には、家の中の温度差が少なくなるということがあげられます。
高気密高断熱の住宅は適温になった空気が外に逃げにくい特性があり、この状態が長く続くことによって、家全体の温度が適温に保つことができます。
これは、トイレや廊下の温度差が少なくなり、心筋梗塞や脳出血などの病気も防げることにつながります。
2つ目には、暑さ、寒さのストレスから解放されて、快適な理想の住まいを実現することができます。
冷暖房の使用頻度も抑えることができ、光熱費の削減にもつながるということです。
隙間風がほとんど入らないことから、日光だけで十分暖かくなることも多く、さらに、冬場に家の中と外の温暖さが小さくなることで、結露しにくくなるので、住宅そのものが長持ちすることに繋がります。
また、3つ目には、防音効果の高さがあげられます。
小さなお子さんがいるご家庭で、泣き声やはしゃいでる音が近所迷惑にならないか心配だという方も多くいるのではないでしょうか。
音楽鑑賞などの音がでる趣味を持つ方も、近所への音漏れが心配でしょう。
この高気密高断熱住宅だと、室内の空気を室外に逃がしにくいことから、音漏れも一般的な住宅よりはしにくいといえます。
ただ、デメリットとしては、湿気がこもりがちになってしまうということです。
湿気を上手に逃がしてあげないと、床下や壁の中などの見えない部分もカビだらけになってしまいます。
カビが増えると、住宅自体の寿命を短くしてしまうことになるので、
高気密高断熱の住宅には、除湿をしっかり行えるシステムも導入しておきましょう。
普通に暮らすだけで、省エネ、エコに貢献でき、冷暖房費も節約できる高断熱、高気密住宅。
新しい住まいを建てようと考えている方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
http://sekidesign.com/
投稿者プロフィール
- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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