窓から光を取り込みたい。
ほぼ全ての方が戸建をご検討の際に考えるものです。
今回は、戸建で北側の窓を設けるメリットと注意点についてご紹介します。
一般的な南側の窓に決めてしまうのではなく、一度北側の窓を検討してみるのはいかがでしょうか。
□戸建で北側の窓を設けるメリット
日本では南側の窓が主流ですが、北側に窓を設けるメリットが3つあります。
*安定した明るさが保てる
光をたくさん取り込める窓の方角と言えば、南を思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし、南側の窓は夏になると直射日光が強すぎるためカーテンやシェードで日差しが入らないようにする必要があります。
また直射日光による家具や床の日焼けにも注意が必要です。
しかし、北側の窓では季節関係なく安定した明るさが部屋に入るため、日焼けや直射日光を気にすることなく過ごせます。
*冬場の湿気や結露を防げる
戸建では南側に大きな窓を設置し、北側に水回りを置く傾向があります。
水回りに窓がなければ、湿気がこもり、カビの原因になったり結露ができやすいです。
そのため、北側に窓をつけることで湿気や結露を防ぎ、快適に過ごせます。
*家全体の風通しがよくなる
南側と北側に窓を設置することで、家全体の風通しが良くなります。
電気代がかさむ冷房に頼らずとも、風通しの良さから風を多く家の中に取り入れられます。
□北側の窓を作る上での注意点
北側の窓には3つのメリットがありますが、注意が必要な点があります。
ご自身のライフスタイルに合わせて北側の窓について検討することが必要です。
1つ目の注意点は断熱性のいい窓を選ぶことです。
北側の窓は南に比べるとすきま風が入りやすく、窓から外気温が家の中に入り込みやすいです。
一般的な窓ガラスでは冬に部屋の温度が著しく下がる原因になりかねません。
そのため、北側の窓には断熱効果の高い窓を選ぶようにしましょう。
2つ目の注意点は、近隣の視線を確認することです。
日本では一般的に、南側にリビングを配置することが多いです。
そのため、家の北側の窓からは近隣の家の南側のリビングが隣接することになり家の中が丸見えになる可能性があります。
1階であれば塀を設置することで防げますが、2階に配置する場合はトラブルを避けるためにもシェードをつける、窓の位置や大きさを工夫するなどし、近隣の方への配慮が必要です。
3つ目の注意点は、洗濯物を干すことに向いていないことです。
北側は優しい光を取り入れることに向いていますが、洗濯物を乾かすための日差しは入りません。
また北側のベランダやバルコニーは多くの人に見られる場所なので、洗濯物が干しにくく、また方角的に乾きにくい位置です。
□まとめ
今回は、それぞれ3点ずつ戸建で北側の窓を設けるメリットと注意点についてご紹介しました。
北側の窓は季節関係なく常に陽を取り入れてくれるような様々なメリットがありますが、洗濯物が乾きにくいという注意点があることも確かです。
洗濯物は乾かしたい、乾燥機を使用するなど、ご自身のライフスタイルに合わせ、どの方角の窓が適しているか検討することが必要です。
投稿者プロフィール
- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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