防音室は欲しいけど予算がない、そこまでの必要性は感じない、という方が手軽にできる防音対策と、思い切って部屋を丸ごとリフォームして防音室を作った事例を紹介します。
この記事が、少しでも快適な暮らしの一助になれば幸いです。
□手軽に防音対策する方法をご紹介!
一つ目は、防音タイプの家具を使用することです。
防音マットや防音カーペットで階下への足音を軽減したり、遮音カーテンで空気を伝わる音を防いだりするなど、手軽に防音できます。
また、ドア枠や窓枠に遮音テープを張って隙間を埋めることで防音効果を高めてくれます。
二つ目は、インテリアの配置変更で防音対策です。
壁一面を覆うタイプの背の高い本棚や衣類タンスを設置することで、洋服や本ごとを吸収してくれます。
また、テレビやオーディオ、楽器などは壁から10cm以上離して設置することで、空気層が音を吸収して直接振動や騒音を外部にまき散らしにくくなります。
三つめは、防音タイプの通気口にすることです。
各部屋に取り付けられた通気口や換気口から音が漏れている恐れは大いにあるため、屋外の喧騒を遮り、室内の音を近隣住人にまき散らさないことが可能です。
専用のものであればきちんと換気もされますし、費用は2-5万円で、数時間で取り付けも完了します。
□一室丸ごとリフォームした事例を3つ紹介!
一つ目は、和室をリフォームし華やかなピアノ部屋へしたものです。
集合マンションの一室でもともと和室だった部屋ですが、将来的にピアノ教室を運営する予定から部屋全体を防音仕様にして、ピアノ部屋兼オーディオルームとして利用できるようにしました。
床、天井、壁に遮音壁を設けて二重の浮き構造に仕上げたことで、上下左右の部屋に住んでいる方からも全く気にならないと言われるほどの仕上がりになりました。
二つ目は、スタイリッシュなレコーディングスタジオです。
戸建て住宅の地下に造られた本格的なスタジオで、主音源のドラムに合わせて残響時間の短い室内になっており、梁が音の反射経路を複雑にするなど高機能になっています。
またモノトーンな壁・天井とナチュラルな床材で統一されたスタジオは、モダンでシンプルな洗練されたデザインになっています。
三つめは、住宅の中心にしっかりとした防音室を設置した例です。
いつでも好きな時にギターが弾きたいとの思いから、住居の中心に厚い壁に覆われた自分好みの内装の防音室ができました。
防音機能だけでなく、こだわり抜いたデザインで自分の気分が高まる部屋にするのもいいかもしれませんね。
□まとめ
いきなり工事をしたり、組み立て式のものを購入するのが不安に感じられる方は、まずは自宅で手軽にできる対策をしてみるのもいいかもしれませんね。
完成後のことまでよく考えたうえで自分に合った防音室ができるといいですね。
投稿者プロフィール
- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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