近年の住宅設備の売り文句とされている床暖房ですが、必ずしもメリットばかりではありません。
床暖房は、床の暖かさを部屋全体に伝えることで部屋を暖めるため、部屋全体が暖まるまでに時間がかかります。
逆に一度暖まるとスイッチを切ってもしばらくは暖かさが続くという利点はありますが、頻繁に外出するなどでスイッチを付けたり消したりする家ではコストが高額になります。
また、床暖房には、電気式と温水式がありますが、電気式は電磁波が発生するため、健康への影響が懸念されます。
温水式では電磁波の発生は抑えられますが、初期費用が高額になるなどのデメリットがあります。
また、フローリング材に無垢材を使いたい場合なども、床暖房は木が温度変化によってダメージを受けるため、無垢のフローリング材などは一部を除いて使用することができず、注意が必要です。
リビングの床に無垢のフローリング材を使用したいと希望される場合は、木材自体の持つ温かみもありますから、床暖房にこだわらずに、採光や間取りの工夫で暖かさを確保する方策を考えることも有効です。
投稿者プロフィール
- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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