「自然素材の家に興味がある。断熱性はどうなのだろう?」
自然素材を住宅に利用する際には、その機能が気になるかもしれません。
断熱性も含めて、自然素材が持つ性能を理解しておきたいですよね。
今回は、自然素材の家に使われる断熱材について建築業者がご紹介します。
◻︎断熱性を高めるのが重要だと考えられているポイントは?自然素材の強み
住宅の断熱性は、気温差の激しい日本だからこそ避けては通れない課題です。
断熱性を高めることは、二つの点で重要と考えられています。
そのうち一つは、エネルギーの無駄を削減することです。
冬場に暖房やストーブをかけていても、しばらく止めているうちに家が冷えますよね。
換気や出入りはもちろんですが、何もしていなくても冷えるのは、熱が抜けているからです。
見えないものですが、床や壁のわずかな素材の隙間を通って、熱が移動しています。
そこで、住宅そのものの断熱性を高めることで改善することが大切です。
自然素材は、他の素材と比べると保温性が低く、熱の保持に定評があります。
もう一つの観点は、身体への悪影響を低減することです。
急激な気温の変化は、身体の各部に影響を与えます。
ヒートショックと呼ばれる言葉もありますが、転倒と同じくらい重大な事故なのです。
こういったリスクをなるべく回避するためにも、熱が逃げにくい構造が求められます。
◻︎自然素材の家で使用される断熱材の種類
*セルロースファイバー
紙の繊維を原料とするセルロースファイバーです。
断熱性はもちろんのこと、それ以外にも機能があると考えられています。
その一つが、湿度を放出したり吸収したりする性能です。
木材には、自らの周囲の環境を一定に保とうとする性質があります。
それは、セルロースファイバーとなっても維持されているのです。
夏は高温多湿に、冬は低温乾燥に悩まされているかもしれません。
断熱性能によって、その変化の激しい影響を避けることができるのです。
断熱性の高い住宅で生じやすい、結露も避けられるため嬉しいですよね。
さらに、密度が高い性質から防音効果にも期待ができます。
*羊毛
自然素材の断熱材でよく用いられているものの一つに羊毛があります。
羊の毛は見ただけで暖かそうであり、洋服などに使用されているのはなじみが深いですよね。
その性能を、住宅にも取り入れているのです。
しかしながら、羊毛は害虫の影響を受けやすい難点があります。
断熱材には、そういった食害を避ける単にホウ酸やピレスロイド系薬剤が用いられているのです。
◻︎まとめ
今回は、自然素材の家に使われる断熱材について建築業者がご紹介しました。
室温維持のコストや健康へのリスクを踏まえると、断熱性は大きな課題です。
その点で、自然素材は熱の保持に定評があります。
また、セルロースファイバーや羊毛がよく用いられていると押さえておきましょう。