「注文住宅で理想の家を建てたい」
このようにお考えの方は多いのではないでしょうか。
部屋、家の形、サイズなど、考える点はたくさんありますが、快適に過ごすには動線計画を忘れてはいけません。
特に、毎日行う家事に関する動線計画は必須と言えるでしょう。
そこで今回は、注文住宅で家を立てる際に押さえておきたい家事動線の計画についてご紹介します。
□動線とは
動線とは、家の中の移動を結んだ線のことを指し、家事動線、通勤動線、衛生動線、来客動線の4種類があります。
それぞれの動線を考えるのは、快適な家づくりのために必須で、動線が効率化されていないと余計な負担をかけてしまいます。
□家事動線のポイント
*短くなるように
家事は掃除、洗濯、料理の3つに分けられます。
つまり、これら3つを行うための移動が長いほど負担がかかり、短いほど効率的に行えるということです。
そのため、家事動線を短くし、移動が少なくなるよう間取りを決める必要があります。
例えば、洗濯の負担を減らすために洗濯機とベランダを結ぶ線を短くする、ベランダと洗濯物をたたむ部屋を短くする、などが有効です。
料理に関して言うと、玄関とキッチンが近くなるように配置したり、キッチンをコンパクトにしたりすると、負担を減らすことができます。
玄関とキッチンの距離が近いと、重たい買い物の荷物を運ぶ距離が短くなるためです。
「キッチンは大きくしたい」と考える方は多いですが、あまりに大きいキッチンだと、調味料を取る、シンクで洗い物をする、食材を切るといった簡単な作業でも大きく移動しなければならず、不便になる可能性があります。
そのため家事動線の面から考えると、コンパクトにまとまったキッチンの方が良いと言えます。
*回遊動線にする
回遊動線とは動線が1本道ではなく、円を描くように繋がっている動線のことです。
円形の動線だと、より近い道を選んで回り込むことができ、移動を短縮できます。
他にも、2本の道があるため家の中で渋滞が起こりにくい、といったメリットもあります。
朝早い時間だと、通勤と通学で大人も子どもも慌ただしく動きますが、移動ルートが複数あるとぶつからずに安心ですね。
*来客動線に注意
来客動線とは、お客様が家に上がり、部屋に案内するまでに通る動線のことです。
来客動線が家事動線と大きく被っていると、お客さんに家の様子を見られてしまいます。
2つの動線がなるべく被らないようにするのもポイントです。
□まとめ
注文住宅の間取り決めのときに考えたい、家事動線の計画についてご紹介しました。
家事のための移動距離を短くし、さらに回遊動線があると、とてもスムーズに家事を行なえます。
家事動線を効率化して、快適な生活を送ってみてはいかがでしょうか。
投稿者プロフィール
- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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