確かに、住宅の間取りや機能を自由に選べることは注文住宅の大きな魅力です。
ですが、実際に使いやすい住宅を建てるためには動線を考えることが重要です。
今回は、「注文住宅で気を付けるべき動線計画とは何か」を解説します。
■動線計画とは
日々の生活で私たちが、「家の中でどのような動きをするか」「どのような設計なら家事など普段の生活が楽になるか」を考えることが動線計画です。
もし、注文住宅を建てる時に動線計画よりデザインや機能を優先してしまうと、
「キッチンが狭い!」
「洗濯機から物干し場まで遠くて洗濯が大変!」
「来客用が通る廊下の途中にトイレがあり、トイレから出た時にはち合わせしてしまう!」
などのトラブルがおきてしまいます
そのため、注文住宅の間取り決めの際には、必ず動線計画を行いましょう。
■動線の幅
一般的な体形の人が通れる幅は45cm程度だと言われています。
家具の間は最低60cm、廊下などは80cm程度あるように設計するのが一般的です。
キッチンは、冷蔵庫や食器棚を置くので図面よりスペースが狭くなります。
その様な場合でも、2人がギリギリすれ違うことのできる90cm程度の広さが残せるように設計しましょう。
■動線の種類
1.家事動線
炊事、洗濯、育児など家事を行うときの動線です。
家事動線は、使用頻度が高いため、できるだけ短くしましょう。
「玄関から冷蔵庫まで食材の移動、ゴミ捨て」や
「脱衣所から洗濯機、洗濯機からベランダに、その後クローゼットへの服の移動」といった家事の動きが楽になるように設計しましょう。
2.生活動線
「朝食、歯磨き、トイレ、出勤」や「帰宅、夕食、風呂、トイレ、団らん、就寝」など、1日の生活の流れの動線が生活動線です。
3.来客動線
来客動線とは、来客者の動線です。
玄関・廊下・客間・トイレは来客者に見られる可能性が高くなります。
来客動線と、「寝室-トイレ、洗濯機-ベランダ」の移動など他の動線と被らないよう注意しましょう。
■まとめ
・動線計画をしっかりして、使い勝手のいい注文住宅にしよう。
・キッチン、廊下、家具と家具の間、の幅はそれぞれ90,80,60cm以上あると通りやすい。
・気を付けるべき動線の種類には、家事動線・生活動線・来客動線などがある。
・家事動線はできるだけ短く近くする。
・来客動線は他の動線と被らないようにする。
以上が、注文住宅で気を付けるべき動線計画の解説でした。
株式会社seki.designは、兵庫県で建築・設計から住宅や店舗のリノベーション業務を行っています。
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投稿者プロフィール
- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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