「家族同様の犬と一緒に、快適に暮らしたい。」
「犬も人間も、ともに健康に生活できる家づくりがしたい。」
上記のようなお考えを、お持ちではありませんか。
近年、室内で犬を飼う方が非常に増えていて、それに伴い、犬とともに暮らす家づくりに、注目が集まっています。犬はペットととはいえ、家族の一員です。同じ家でともに生活するなら、人にとっても犬にとっても、快適に暮らせるような工夫をしたいですね。
今回は、犬とともに快適に暮らせる家づくりのポイントを3つご紹介します。
●ポイント1 滑らない床材を用いる
犬は、部屋や廊下を走り回ります。床が滑りやすいと、犬の脚にかかる負担が大きくなります。特に廊下や、その曲がり角で、犬が走って踏ん張りがきかず、滑ってしまうと、骨折や股関節の脱臼の危険性が高くなります。
また、犬だけでなく、人にとっても滑りやすい床は、大変危険です。注文住宅を購入する際は、滑らない床材を用いることをお勧めします。
●ポイント2 階段などの段差を、なるべく低くする
犬は猫と違い、あまり高くジャンプができません。また、ジャンプした際の足腰の負担が非常に大きくなり、けがにつながります。犬に階段を上らせることは、避けたいことですが、必要な場合は、できるだけ段差を低くしましょう。
また、つまずきやすい段差を解消することは、高齢の方やお子さんなどが、つまずく危険性を減らせます。特に高齢の方は、つまずいて転んでしまっただけでも、骨折する可能性があります。
一度骨折すれば、なかなか治りにくく、場合によっては寝たきりになってしまうかもしれません。そのような危険性を減らすために、段差はなるべく低く設計しましょう。
●ポイント3 ゾーニングを行う
ゾーニングとは、家の空間、いわゆるゾーンを分けることです。家には、犬の立ち入りを避けたい場所が、いくつかあります。例えば、玄関は来客が訪問する場所です。犬は人にかみついてしまう可能性がありますね。かみつく習性のない犬であったとしても、来客が嫌がる場合があるのです。
また、キッチンは、本来人間が食べる物を調理する場所です。犬が食べてはいけないものが多く存在します。それらを落としてしまい、犬が誤って口にした場合は、大変危険です。このような危険性を減らすために、犬が立ち入ってはいけない場所には、柵を設けるなどの対策を行いましょう。
〇最後に
今回は、犬とともに快適に暮らすための、家づくりのポイントを3つご紹介しました。人間にとっても、犬にとっても、けがや病気のしない健康な毎日を過ごすことが大切です。犬と一緒に暮らす家づくりを検討する際は、上記の3つのポイントを、ぜひ取り入れてみて下さい。
投稿者プロフィール
- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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