他の国や地域に比べて、地震が多い日本において、いつ何時、どこで地震が起こっても不思議ではありません。地震などの自然災害は防ぐことは出来ませんが、対策をこうじることにより被害を最小限に抑えることが出来る可能性はあります。
住宅を守るための対策として、考えられるのが、耐震工事と呼ばれるものです。耐震基準は何度か見直しがされており、新築住宅であれば最新の耐震基準に基づいた住宅となっていますが、基準が見直される前に建てられた住宅の場合には、基準を満たしていない可能性があります。
ある調査によると、築年数が30年を経過した住宅の多くが耐震基準を満たしていないという結果になったともされています。そこで、そのような住宅に対しては、耐震工事を行うことにより、万が一地震があった場合の被害を抑えることが出来るでしょう。
耐震工事の費用は方法や希望によっても異なりますが、平均は約180万円で、半数以上は150万円以内とされています。最も行われている件数が多いのが、内壁側から壁を補強するというものであり、その次は住宅の基礎部分を補強するというものです。
耐震工事をしたいと思っても、費用を捻出することが出来ないという理由で、工事を断念してしまう人も少なくはありませんが、住宅と命、財産を守るために大切な工事であるということを考えると、先延ばしにすることは出来ないのかもしれません。
耐震工事と一口に言っても、様々な工事内容があります。中には50万円からでも可能な工事もあります。そこで、一度に多額のお金を用意することが出来ないという場合には、優先順位を考え、費用対効果の高い工事から順を追って進めていくことをおすすめします。
自身の住宅の耐震性がどれほどあるのかを見た目で判断することは出来ません。自治体によっては住宅の耐震診断を無料で行っているところもありますし、工事費用の一部を補助してくれるところもありますので、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
住宅の耐震工事を行うメリットとしては、地震による被害を抑えるということだけではありません。実は保険会社にもよりますが、耐震性を高めると、地震保険料が安くなることもあるのです。
保険料の割引を受けるためには、必要書類を提出する必要がある場合もありますので、書類に不備がないように、提出する書類を確認し、間違いなく提出をするようにしましょう。また、割引制度ついて分からないことがあれば、申し込み前に確認をしましょう。
投稿者プロフィール
- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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