キッチンのリフォームを考えるとき、一番最初に迷ってしまうのが、さまざまなタイプの中から、どれを選んだら良いのかなのかもしれません。
パンフレットだけではなく、実際にショールームなどに足を運んで見ても分かる通り、キッチンのタイプにはそれぞれに良いところがあるので、目移りしてしまいます。
そこで、今回はリフォームで、セミオープン型のキッチンを設置したときのメリットを考えてみましょう。
セミオープン型は、その名の通り、クローズ型とオープン型のいいところどりであるといえるでしょう。完全なオープン型と違って、キッチンを適度に隠すことができるうえ、クローズ型のように周囲を徹底的に覆っているわけでもないので、キッチンの採光性が高いのがセミオープン型の最大の特長です。
インテリアの面から考えると、リビングからそのまま続いているオープン型キッチンの代表ともいえるアイランドキッチンは、見せるキッチンとして圧迫感がなく、開放的で、家族のコミュニケーションにも役立つと好評です。
しかし、一方で調理中の臭いなどが、たとえ換気扇を使っても家中に広がってしまうというデメリットもあります。また、常にキッチンの整理整頓をおこなっていないと、急にお客様が来たときなど、生活臭が漂っているところへお迎えすることにもなってしまいます。
それに対して、クローズ型のキッチンは、臭いや生活臭の面では覆われているので完璧ですが、家族や来客とのコミュニケーションが取りにくく、閉鎖的で、暗いと感じてしまう面は否めません。
だからこそ、セミオープン型のキッチンのように、多少なりとも流しの洗い物や手元などを隠しながら、しかも対面式にすれば、コミュニケーションを取りつつ家事も出来るという利点が挙げられるのです。
実のところ、一日のうちキッチンで作業する時間は、思っている以上に長いものですから、クローズ型のキッチンは、小さなお子さんなどがいる場合には、一時的に目が届かないような事態にもなりかねません。
また、たとえば主婦がフルタイムで働いているようなご家庭などでは、家にいる時間が短くて忙しく、オープン型キッチンを常に美しく保っているのは、難しいと思うこともあるでしょう。
つまり、クローズ型とオープン型のいいところどりで考え出されたセミオープン型キッチンこそが、そのふたつのキッチンのデメリットを補った究極のキッチンのタイプだといえるのです。
投稿者プロフィール

- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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