みなさんが住宅を選ぶときに忘れてはいけない大事なポイントの1つは、窓が南側にあることでしょう。なぜなら太陽光を一番取り入れられる方角が南だからです。では反対の北側はどうでしょう。
北側に窓があったって、1日中光が入らなくて部屋が暗くなるだけじゃないかという印象が多いのではないでしょうか。でも実は北側の窓からも光は入ってくるのです。太陽光が直接入ってくるわけではありませんが、青空や太陽の光で照らされたものが北側の窓を明るくしてくれます。
住まいで必要なのは光ではなく明るさです。つまり南からの直射日光がなくても部屋を明るくする方法はあるのです。では北側の窓をつくることによるメリットを見ていきましょう。
メリット①
1年中安定した明るさが保てるところです。たしかに南向きに大きな窓を設置すると、部屋に光が入り明るくなります。
しかし、季節によっては直射日光が強すぎて日中でもカーテンやシェードを閉めている方が多いのではないでしょうか。さらに、直射日光による家具や床の日焼けも気になってしまいます。
一方北側の窓からは季節に関係なく安定した明るさの光が入ってくるため、1日を快適に過ごすことができるのです。
メリット②
北側の窓は冬場の湿気や結露を防ぐことができます。
1戸建ての間取りでは南側に大きく窓をとり、北側にトイレや浴槽といった水回りを置くという傾向があります。
しかし水回りに窓をつけていないと、湿気がこもり、カビの原因になったり、結露ができやすくなったりします。
北側に風通しをよくするための窓をつけることで、快適な生活を送ることができるでしょう。
メリット③
南と北に窓を設置することによって、家全体の風通しがよくなりことです。最近は地球温暖化が問題視されている中、節電やクールビズの必要性が叫ばれています。そんな中、クーラーに頼らずに自然の心地よい風を取り入れられたら心地いいですよ。
まとめ
北側の窓はデメリットばかりが注目されがちですが、実際は快適な暮らしをするためには必要不可欠なものなのです。窓の配置を好きに選べるのは注文住宅のいいところです。
ただ注意点として、お隣さんがいる場合は北側の窓を小さめにしたり、曇りガラスにしたりする配慮が必要です。
なぜなら自宅にとっての北は、お隣さんにとっての南であるからです。
そういったことも考慮に入れ北からも光を取り入れることで、家具の日焼けや水回りのカビといった問題を解決してみてはいかがですか?
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投稿者プロフィール

- はじめまして。兵庫県神戸市で一級建築士として活動している石憲明(せき のりあき)です。「seki.design」では、神戸市や芦屋市、西宮市を中心に、注文住宅やマンション、別荘、クリニックなど、幅広い建築物の設計・監理を行っています。
私が大切にしているのは、クライアントとの対話です。一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、その人にとって最適な「住まいのかたち」を提案しています。デザイン性と機能性の両立を追求しながら、地域に根差し、暮らしやすさと美しさを兼ね備えた空間づくりを目指しています。
「こんな住まいが欲しい」「この空間で過ごしたい」と感じていただけるような建築をお届けしたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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