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東陽台の家

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犬が回遊する家

約85坪の敷地に建つ、30代夫婦+2人の子供(予定)のための2階建て住宅です。坂の上にあるこの敷地は周囲が低層の住宅地となっており、空が広く感じられる良好な住環境。もともとクライアントのご両親がお住まいがありましたが、このたびそのご両親が別の場所へ移り住むことになったため、新しく建て替えることになりました。

コンセプトは「犬が回遊できる家」。ご夫婦は打ち合わせ当時から犬を飼っておられ、家族同然に大切にされていらっしゃいました(ただし、ご主人は猫派で、奥様が犬派。実は打ち合わせ中にも何度か犬猫攻防がありました……)。そこで、人と犬とがともに楽しく住まうことができる家をめざして、計画を進めました。

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										庭からLDKを望む:
庭に面して濡れ縁がつくられています
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										LDKと庭との関係:
濡れ縁によって内部と外部の関係が曖昧になり、行き来がしやすくなっています
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										キッチンからリビングダイニングを見る:
天井照明を黒いボックスのなかに仕込み、LDKのカタチを強調するデザインです
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										LDKのダイニングテーブル:
床のフローリングもLDKのカタチをなぞって貼られ、コンセプトを強調しています
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										リビングダイニングから和室を見通す:
和室のさらに奥には土間があり、「回遊」できる空間となっています
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										リビングダイニングからキッチンをみる:
ご夫婦の趣味のよい家具が調和するインテリアデザインを心がけました
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										土間からリビングダイニングを見通す:
建具を開け放てば広々とした一体の空間に
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										玄関から通り土間を見る:
「上足」と「下足」の間の空間。さまざまな使い方が可能です。右手奥には和室が見えます
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										玄関から階段ホールを見る:
階段は透け感のある軽やかなデザインとしました
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										2階のトップライト:
トップライトから入ってきた光は、吹抜け、透け感のある階段を通って1階へ
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										2階テラス:
外壁の一部には耐久性の高いサーモウッドが貼られています
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										街路からの全景
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photo: takahiro shimokawa

クライアントからの要望

大型犬を室内で飼いたい、また将来子供を2人予定しているので、そのための個室を確保しておきたいとのことでした。インテリアについては、既に所有されていたミッドセンチュリー調の家具に合うものを考えました。

空間構成

  • 犬の回遊ルートを大きく3つ設定しました。
  • 第1のルートは住宅の外周です。そのため建物を敷地の真ん中に配し、周囲に充分な空地を設けました。北側と西側には駐車場とアプローチを、環境のよい東側と南側にはリビングを取り囲むようにL型の庭を配しています。芝生の美しい庭となる予定です。
  • 第2のルートは通り庭のようになっている土間をつかって、建物の周囲を回るルートです。玄関から庭へと通り抜けられるようになっている広い土間は、犬の散歩から帰ってきた時に足を拭いたり、洗った犬を乾かしたりと、「上足」と「土足」の中間的なゾーンとして活躍します。
  • 第3のルートは屋内。LDKから和室、玄関ホール、土間へと回遊することができるようになっています。これは土間から直接和室へと上がれるようにしたことで可能となりました。この和室と土間の関係は昔の日本民家でもよく見られたもので、工夫次第で空間の使い勝手の幅が広がります。また、夏にはひんやりとしたこの土間が、犬には心地よいことでしょう。
  • こういったコンセプトをさらに活かすため、庭に面して濡れ縁をつくることで、日々の暮らしがより「庭」へと繋がっていくように考えました。濡れ縁は「内」と「外」の境界を曖昧なものにします。LDKから裸足のままで外へ出ることができ、天気の良い日にはそこに腰を掛けて、子供と犬が遊んでいるのを眺めるという、とても贅沢な時間を過ごすこともできるでしょう。

平面図

東陽台の家

所在地 広島県福山市
用途 専用住宅
家族構成 30代夫婦+子2人(予定)
竣工年 2012
構造 木造軸組み2階建て
敷地面積 283.1平方メートル
延床面積 135.93平方メートル
総工費 約2100万円