ただの廊下を、魅力的な〈露地〉に
一軒家の改修です。
広い家をプランニングする際に悩みどころなのが、どうしても暗くて長い廊下ができてしまいがちなことです。今回はその欠点を克服するべく、廊下を〈魅力的な露地〉に変えてしまうことをコンセプトとしました。
露地が持つ魅力はさまざまありますが、設計の際に気をつけたのは次の4点です。
- 視線の先を見通せないドキドキ感があること
- その先になにか素敵なものがありそうだと期待をもたせること
- 露地から家族の活動が垣間見えること
- 日本の伝統的なデザインを踏襲すること
玄関とLDKを繋ぐ退屈で窮屈なはずの廊下が、このような〈露地〉となることで、楽しく移動できる空間と変わりました。露地に面した土間のアトリエは、さながら京都の露地に面した御見世のイメージです。格子越しにちらちらとアトリエのようすが垣間見え、その先にあるLDKとも視覚的に繋がっています。
この露地が住まいなかで象徴的な空間となり、それが全体に波及することで、素敵なくらしができる家となりました。
Photographs
photo: akiyoshi fukuzawa
露地のある家Re:
所在地 | 大阪府堺市 |
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用途 | 専用住宅 |
家族構成 | 4人 |
施工 | 株式会社ギャラリア |
キッチン | リシェル/リクシル |
竣工年 | 2019 |
構造 | 木造2階建 |
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敷地面積 | 115.8坪 |
延床面積 | 56坪 |
総工費 | 4200万円(耐震改修・断熱改修含む) |