神戸、兵庫で設計事務所をお探しなら建築士石までお問い合わせください。

絶景テラスの家

トップ写真

景色のなかで暮らす家

敷地は神戸の山の麓、急な坂道を登った先の、景色のよい場所にあります。周辺は大きなお屋敷がゆったりと建ち並ぶ、神戸らしい閑静な高級住宅街です。そこへ木造2階建て、建築面積27坪、延べ床面積48坪の住まいを計画しました。

プランニングの過程でまず意識したのは、景色のよいポイントを「どこに」「どのような空間として」レイアウトするかということです。周辺環境がよく、景色の良い方角も広くとれるので、最適な場所を決定するにあたっては逆に迷いました。しかし、駐車スペースと敷地へのアプローチ動線が宅地造成によってあらかじめ決まっていたこと、隣接する土地では南側と東側のレベルが一段低く、またそこにある建物の屋根も低く抑えられていることをヒントに進めていきました。

敷地環境

結果として、個室は1階にまとめ、2階にすばらしい景色を見渡せるテラスを配して、それをできるだけ家族の居間であるLDKへ取り込んでいく、という構成となりました。9.2帖ある〈絶景〉テラスは、25.8帖のLDKと大開口のフルオープンサッシでシームレスに繋がっているため、自然と外に出たくなるようなスペースとなっており、〈アウトドアリビング〉のような使い方ができます。両方を合わせると35帖、さらに外には〈絶景〉が広がる、大きな家族団欒の空間をつくることができました。

また機能性の面でも、弊社標準仕様の高気密高断熱に全館空調システムをプラスアルファし、常にクリーンで快適な温度の環境を実現しています。

平面図

空間の構成

2F〈絶景テラスとLDK〉

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

太陽に素直な設計

〈太陽に素直な設計〉とは、冬の日射はできるだけ取り入れ、夏の日射はできるだけ遮る、というもの。それによって、夏は涼しく冬は暖かく過ごすことができます。それをもっとも効率よく実現するのは、〈南向きに大きな開口部をつくり、そこに庇を設置する〉という方法です。

庇がない場合、夏の日差しは、畳二枚分の開口部から650Wもの熱をもたらします。これは、「こたつ」が壁面についているのと同じような状態ですね。一方、庇で日射を遮ることができれば、それが53W程度ですむのです。

この敷地では〈絶景〉の方向へ建物を開くことが、すなわち南の方角に開くことと概ねイコールとなっています。もちろん、大きな開口部がつくられた〈絶景テラス〉には、夏至・冬至・春分・秋分の正午の陽射しをそれぞれ綿密に計算して延ばされた庇が設置されています。

開放的なLDK+絶景テラス

2階のLDKは、9.2帖ある絶景テラスを加えると35帖分もの広がりを感じられる空間となります。LDKと絶景テラスを繋ぐ開口部は幅4.9m/高さ2.5mで、4枚の建具を壁に引き込むとこれがフルオープンになります。テラスの手すりもフェンス部分にガラスを採用し、床もLDKのフローリングと連続したウッドデッキに、また通常では防水の関係上200mmほどとなる「またぎ段差」も防水層を一段下げることでフラットな出入りを実現するなど、自然に外へ出たくなるような〈開放感〉と〈繋がり〉をつくりだしました。

大開口のフルオープンサッシ

LDKの幅4.9m/高さ2.5mのフルオープンになる開口部。それを可能にしたのは木製の〈へーベシーベ〉と呼ばれる機構をもつサッシです。ドイツで生まれたへーベシーベは、ハンドル操作で引き戸が持ち上がりスライドしていくため、重厚な引き戸も軽い力で開閉することができます。戸の幅も1300mmととても大きく、閉めている時に目障りな窓の縦棧を少なくすることができ、絶景を眺める視界を邪魔しない最高の窓となっています。

1F〈演出された動線〉

外部のアプローチや屋内の動線にいくつかの〈しかけ〉をしています。

外部アプローチから玄関にかけて

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

街を見下ろす風景と近くの道路のまんなかに生える桜の木をいかし、玄関前に立ったときそれらが出迎えてくれるように見える位置へと計画しました。急な坂道をのぼり、外壁に沿って導かれるアプローチの緩やかな階段を経て玄関の前に到着したときに、ほっと一息つけるポイントとなっています。

玄関ホールと階段ホール

絶景テラスの家:・写真

印象的な切妻のカタチをした玄関をくぐると、大きな窓のある4.7帖の玄関ホールがあります。天井が高いところでは3m以上あり、また隣接する5帖の階段ホールともガラスの仕切りを通して視線が繋がっているため、より一層広く感じられる「ぜいたくな玄関ホール」となっています。一方、内側から見ると、このガラスの仕切りがあることによって、玄関からの熱気や冷気を感じずに階段や廊下を利用することができるでしょう。

廊下を明るくする和室

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

階段ホールの奥にある和室は、仏間でありゲストルームであるとともに、廊下や階段ホールに光を取り入れてくれる装置としても活躍します。大きな家では廊下が長く、暗くなりがちです。しかし、この和室の障子ごしに外部の光をとりいれることによって、廊下まで明るくすることができます。さらに普段は障子を開けっ放しにすることで、長い廊下も、より短く広々と体感できるでしょう。階段ホールに飛び出した1.1帖の変形畳のおかげで、ホールと和室との一体感がより強くなり、日常の移動を素敵に演出してくれるはずです。

最小限の個室群

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

この家は、家族が集まるLDKに多くの面積を割くために、個室を最小限のものにしています。家族全員がほとんどの時間をLDKで過すのですから、広くて快適な個室は必要ない、という考え方です。子供部屋は受験勉強と寝るためだけの空間で、幅1.35mのクロゼットとベッドと机が置けるだけのスペースとなっています。主寝室は比較的ゆったりとしていますが、やはりダブルベッドを置くスペースしかありません。ただし、3.1mの長さのウォークインクロゼットがあり、頼もしい収納力があります。

Photographs

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

絶景テラスの家:・写真

photo: akiyoshi fukuzawa

絶景テラスの家

施工: 有限会社ビームスコンストラクション
キッチン: クチーナ神戸

所在地 神戸市
用途 専用住宅
家族構成 夫婦+子供3人
竣工年 2021
構造 木造在来工法/2階建
敷地面積 74.5坪
延床面積 49.5
総工費